会長所信

 一滴一滴が大河になる
 商工会議所の設立に尽力をされた渋沢栄一翁の合本主義の理念です。
 この理念の下、私たち一人ひとりの志を集結し、未来への道標となろう。

 

 令和21月に日本国内で初めて感染者が確認された新型コロナウイルス感染症。あれから2年余りが経ち、国内外でワクチン接種が始まり、ワクチン・検査パッケージ制度の法整備、また経口治療薬や点滴薬の申請承認も進み、ようやく長いトンネルの出口が見えてきた様にも感じます。一方で変異株による感染拡大、地域経済においては原油高や原材料価格の高止まりなど不安材料を上げれば枚挙にいとまがありません。
 活動の制限を余儀なくされた一方で、YEGとして新しい生活様式に則った交流事業、オンラインを最大限に活用した研修事業など、時代の変化にあわせて事業を行ってきました。
 YEGは単年度制ですが、先輩諸兄が取り組んできた良き活動を継承し、災禍の中でも強固な組織にすること、またYEGの地位を向上させることが責務です。その為に一つ目は組織のビジョンを持つことが重要です。ビジョン策定は未来のあるべき姿を描くことにより、組織を前進させ成長させる力があると考えます。二つ目は富山県連のスケールメリットを生かして様々な組織とりわけ行政との連携が重要です。日本商工会議所三村明夫会頭は「これまでの経済効率最優先から社会課題の解決と経済成長の両立を目指す時期に来た」と言及されております。社会課題の解決の為には、私たちの活動基盤である富山県との連携、また提言活動をすることで新たな日常を創り上げ、活気がある地域経済の早期回復実現に向け、先を見据えた考動をするべきではないでしょうか。
 これらの実現には今年度のスローガンにある「合本」の精神が必要だと考えます。合本とは、皆で知恵を持ち寄って事業を行い、その成果を皆で分かち合い、皆で豊かになるという考え方です。今年度、新たな取り組みを行っていくにあたり、富山県連一人ひとりのお力添えが今まで以上に必要です。この大きな変革の時代こそ好機と捉え、新たな研鑽と交流の事業を行い、会員企業の発展と豊かな地域社会を築く活動をしていく所存です。
 令和5年度には射水YEGが主管の北陸信越ブロック大会が射水市で開催される予定です。その前哨戦として今年度には親睦事業が同市で開催されます。ブロック大会成功のカギは今年度にあり、ブロック大会成功の一助となるべく県下8単会が「一志団結」していきましょう。
 結びになりますが、この災禍の中歩みを止めることなく合本精神の下、一年間邁進してまいります。皆さまの格別のご支援とご協力を賜りますようお願い申し上げます。