会長所信

 この度、富山県商工会議所青年部連合会(以下富山県連)の第49代会⾧を拝命し、身に余る光栄とその重責に身の引き締まる思いでございます。また、平素より県内8単会のYEG会員の皆様におかれましては富山県連の活動に際し、格別のご協力を頂いておりますことを心より感謝申し上げます。

 昨今、日本では物資の高騰、自然災害の頻発・激甚化、人口減少、地域の衰退、多くの問題が多岐にわたってあり、私たちを取り巻く環境は刻々と変化しています。こうした社会の変化に対応し生き残るために、私たちも何かしら変わらざるを得ないと考えます。しかし、人間には「現状を維持しようとする性質」があります。時代は進むのに、これまで培ってきた枠のまま「現状を維持する」ということは、時代に遅れ急激な変化に対応できず「後退する」ことを意味します。
 その中でもYEGは多種多様な業種の集まりであり、私たちは立ち止まることなく常に危機感を持ち、考えて次の行動に移し、企業や個人がかかえる既存の枠を超えて新たな成果を上げる必要があります。国内、県内企業を見ても国外市場へ販路拡大を行っている企業が多くあり、そこには、とりわけ自社企業の商品に強みがあると思います。先見性を持ち早くから国際市場へ目を向け、意識を変えて行動した結果だと思います。どのようにして今にいたるのか、今後YEG会員にも分かりやすく成功事例を学び得ることで、海外展望・販路拡大を見つけて、大きな付加価値、ビジネスの成果を共感しましょう。
 また、自社企業の強み弱みを理解し、YEG会員と話すことで、献身的なアドバイスをいただくことが出来ます。積極的に議論してこの先の未来について話し合うことで信頼し合える仲間を増やしていき、ビジネスチャンスを広げていきましょう。
 ときに信頼関係を構築し、自身のアイデアを創出し合うことで新たな発見・発想を生み出し、それによって未来へ向けて新しい切り口や視点で行動に移している会員・OBもいます。そこには多くの出会いや学び、葛藤、ビジネスヒント、今後の展望が必ずあります。実体験を学び、知っていただく事でビジネスの新たな突破口、そして自社企業の発展を強く望みます。

 失敗を恐れず何事にも挑戦し、試行錯誤をしながら創造的な解決策を見つけだすことが成⾧に繋がると確信しています。限界(自身)の物差しで決めるのではなく、新たな価値を見出し、後でこうするしかなかったという後悔の道を選ぶのではなく、私たちが進むべき、選ぶべき悔いのない道をいま共に考え、かけがえのない価値がある存在=人へ変化して参りましょう。
 これらを鑑みて、令和7年度スローガンを「限界突破~地域になくてはならない存在へ~」とさせていただきます。

 今年度、県連では富山県連中期ビジョンを改訂する年度となります。既存のビジョンの効果・検証を致し、県連会員に分かりやすく浸透するビジョンとします。次年度へ成果を繋ぐことが中期ビジョン実現への道筋であり、これら一連の取り組みにより組織内を更に盛り上げ、地域からも一層必要とされることなり、時代を先導する連合会としてYEGの存在価値を高めていきましょう。
 そして、令和8年度は富山県商工会議所青年部連合会設立50周年です。これまで半世紀にも渡る歳月には、多くの経験と様々な問題を抱えながらも連合会として強く決断をし、そのときの苦労・工夫・功績があり今に至ります。多くの先輩諸兄に感謝をし、その先へ繋ぐ新たな一歩を今年度で事業構築をしてまいります。県内8単会のスケールメリットをいかし、より良い事業になるよう努力をして次年度へバトンを渡したいと思います。

 最後になりますが、私は地元が大好きです。砺波市に生まれ育ち、28歳で起業し今に至ります。日々仕事に対してあれこれ考えることはありますが、その中で常に将来への不安や危機感を抱きます。日本は10年後20年後どうなっているのか。そこで我々が培ってきた仕事はいつまで通用するのか。これから新規ビジネスに挑戦していかなければならないのか。会員皆さんの中にも葛藤があるのではないでしょうか。しかし、自らが殻を破らなければ、ビジネスヒントを勝ち取る姿勢、これまでの仕事の永続、新規ビジネスへの挑戦もありません。強い気持ち思いを持ち挑戦し続けること、そこに最大の成果があります。多くの刺激を受け、アイデアを創出し新たな発見・発想、未来へ向けて新しい切り口や視点で行うことが大事だと考えます。
 『今という時代は一度きりであり、自分が変わることで周囲が変わり、地域が変わる。その変化が自らに影響を与え、更なる変化をもたらし、真のリーダーへの一歩となる』自身の見識を広め、判断行動し、周囲を幸せにし、より良い道を進むために今以上の資質や教養を身に着け、従業員、愛する家族の幸せ、笑顔、地域社会への貢献に繋げてまいりましょう。

【基本方針】 
〈総務委員会〉 
・各単会や1会員の問題を委員長(県連会長)がブロックや日本に相談し、解決に取り組む 
・各単会の情報共有(事業・例会等) 
・災害協定におけるマニュアルが機能しているかの確認 

〈ビジネス交流委員会〉 
・会員同士の交流・研鑽がその場限りに留まらず、人と人の繋がりから新しいビジネスに繋げるための機会の提供

〈研修委員会〉 
・YEGのスケールメリットを活かし新たなアイデアを創出した事業の事例を調査・研究し、YEG会員に新たな付加価値を提供

〈グローバル推進委員会〉 
・先進的事例を視察・体験することにより、視野を広げ既存のビジネスに新たな価値を付加する機会の提供

〈周年準備室〉 
・50周年記念事業・式典の開催時期、場所、組織図、事業内容の大枠の立案

〈ビジョン策定室〉 
・2023-2025のビジョンの効果の検証
・実現したい未来を調査・研究し、すべての会員に浸透すること